イチからわかる!ノーリフティングケア 歴史編

介護・福祉業界で徐々に話題となっている「ノーリフティングケア」。

今回はそんなノーリフティングケアの歴史について触れていき、

  • ノーリフティングケアがなぜ生まれたのか。
  • ノーリフティングケアがどう広まってきているのか

を学んでいきたいと思います。

その前に

そもそも「ノーリフティングケアって何?」という方は

以前の”イチからわかるノーリフティングケア

をご覧いただければと思います。

 

ノーリフティングケアの歴史

まず声を挙げたのは… やはり看護師さん!!

      

ノーリフティングケアの始まりは1993年

当時イギリスやオーストラリアでも日本同様、介護現場における腰痛が問題とな

っており、腰痛による介護人材の離職や休職、人手不足がみられていました。

それを解消すべく、早くからリスクを減らす介護(看護)の方針としてイギリス

の看護師協会がノーリフティングケアの方針を打ちだし、

1995年にノーリフティングポリシーを正式に発表しました。

 

その後、同様に1998年

オーストラリア看護連盟ビクトリア州支部が

「押さない・引かない・持ち上げない・ねじらない・運ばない」

南オーストラリア州支部が

「No Lift No Injuryプログラム(持ち上げない・怪我がない)」

ノーリフティングポリシーを提唱しました。

「No music No life」を考えると意味が少しおかしい気がしますが…オーストラリアでは,「ノーリフト」がケア提供者の中での一種の合い言葉として定着しているとのことです。

 

その後

ビクトリア州では政府がノーリフトプログラムを導入、

人力での移乗による労災申請の件数・費用が大幅に減少することが実証された

とのことです。

南オーストラリア州の取り組みでも、

・持ち上げる介護による負傷が48%減少

・損傷によって失われるお金が74%減少

・労働者の苦情処理にかかるコストも54%削減

できたという調査報告もなされています。

いかにノーリフティングケアが介護者の身体的負担の軽減に効果的なのかがわかりますね。

 

 

そして、

ノーリフティングケアが労災や医療費の削減にもつながったという事実により、

政府が大規模な資金援助や講習会などのサポートを行なうようになり

多くの施設でノーリフティングケアの文化の定着につながったそうです。

 

 

日本でのノーリフティングケア

そんなノーリフティングケアが日本に伝わるきっかけとなったのは2003年。

オーストラリアに留学していた日本人看護師さんが、オーストラリアで広まって

いるノーリフティングケアの文化に触れたことが始まりだったそうです。

衝撃を受け「日本でも広めていかなくてはいけないと」と、帰国後の2009年に

「ノーリフト」理念の普及を目的に日本ノーリフト協会を設立し、

その後も全国にノーリフティングケアを広めるべく

様々な研修会や国際フォーラムなどを開催し、

少しずつノーリフトによる腰痛予防対策教育について現場レベルで広める

活動を行っています。

ただ、広めていくにあたり様々な面で海外との意識や制度の違いで苦労されたそ

うですが、それはまた別の記事でお話ししたいと思います。

 

 

広まりを見せるノーリフティングケア

人力での介助は現在でも広く行われていますが、

日本でもノーリフトケアを取り入れている施設もあり、

特に高知県ではノーリフティングケアが県内の約2/3の施設に浸透しており、

腰痛予防や利用者の満足度に対して大きな成果を挙げています。

また、

海外と同様に、日本においても

機器導入の際には国から補助金や補助金制度を受けられるよう

予算が組まれるなど国としてのサポートも整い始めています。

 

 

助成金関係は別の記事でまとめているのでそちらをご参照ください。

ノーリフティングケアに使える助成金について

 

 

おわりに…

今後、より一層の少子高齢化が進み、要介護者は増加し、

その一方で、労働者は減っていく日本において、

いかに身体を壊さずに良いケアをするかが必要になってきます。

そんな問題に対して今回お話ししたノーリフティングによるケアが

重要な鍵となってくるのではないでしょうか

 

ここまで、ノーリフティングケアについてお話してきましたが

「なんとなく難しそうだな…。」

と思っていらっしゃる方もいると思います。

しかし、大丈夫です!

実は、皆さんの身近にも見方を変えればノーリフティングケアは

既にたくさん備わっているのです。

次回はそんな身近なノーリフティングケアについて紹介していきたいと

思います。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。

あなたはどのようにお考えでしょうか?

コメント等お待ちしております。

ありがとうございました。

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