腰痛・肩こり予防のエクササイズを職員に定着してもらうコツ 〜理学療法士が継続のコツを解説〜

お伝えしたいこと

 健康的に生き生きと働くために、腰痛・肩こり予防を日々の生活に定着して継続していくことはとても重要です。エクササイズ自体は簡単にできるものが多いですが、小さく始めて長期間行い続けることが大切です。運動内容だけでなく「定着して習慣にするためのコツ」を同時に伝えて、職員が長くエクササイズを実践してもらえるようにしていきましょう。

根拠

 腰痛・肩こりはストレッチやエクササイズで痛みの軽減や予防が期待できます。短期的な効果を求めてしまうと三日坊主になりやすいです。長期的な視点でコツコツと続けていくことが腰痛・肩こり予防に重要です。数ヶ月、年単位で徐々に効果が見えてきますので、短期的な効果ではなく日々の予防の取り組み自体に焦点を当ててもらえるような伝え方を心がけましょう。

具体的な方法

 定着のコツは3ステップあります。運動習慣がない方の場合では、定着するまで3ヶ月〜半年程度を見積もっておきましょう。

1ステップ目:スモールステップで毎日やり続ける(3週間)

 この時期はスモールステップでひたすら毎日やり続けることが最重要ポイントになります。始めに指導する際は「最初の3週間は腿上げ体操は10回だけやってください」というふうに、軽めの回数で眠い時でも忙しい時でもできる程度の回数にしてあげてください。

またすぐに効果が出ないため、日々の進捗度がわかるシンプルな記録も大切です。普段触り慣れているものでシンプルに記録(◯×のみ、など)していきましょう。記録が積み重なっていると、前に進んでいる感覚が得られるのでモチベーションが保てます。

 どんなに大変な日でもできるくらい簡単な内容・回数をシンプルに記録しながら続けていくことをしっかりと理解してもらいましょう。 

2ステップ目:生活への定着を徹底する(3週間×2-3クール)

 この時期では徐々に目標回数にあげていく、生活習慣の中で条件を固定して行う、できないときの対応策を考えておくことが重要です。この時期で「日常生活に中にしっかりと固定していくこと」を重点的に行っていきます。

目標回数について、例えば腿上げを毎日50回行うことを目標とすると、1ステップ目では10回をひたすら毎日継続していますので、

3週間(1クール):腿上げ30回

3週間(2クール):腿上げ50回

といった形で徐々に目標回数に近づけていくように伝えてあげましょう。また「入浴前に行う」など日常生活のどこで行うか(条件付け)もしっかりと決めて、毎日その通りに実践してもらいましょう。

 また飲み会や残業などで忙しい日や眠い日が必ずあります。その時の対応策も考えておくと柔軟に対応できます。例えば腿上げを5回だけやるなど、できなさそうな日を予め想定し、対応策を設定してもらいましょう。

他にも3週間毎にご褒美を設けたり、仲間と一緒に励ましあいながら続けたり、罰ゲームを設定したりすることも有効です。人は心理的に「人に迷惑をかけたくない、人を裏切りたくない、怠け者だと思われたくない」という心理が働きます。

 また「将来こんなふうになりたい」「こんなモデルみたいになりたい」といった未来への希望も持っています。そういった心理をうまく応用してあげると、定着する可能性が上がります。

3ステップ目:変化・刺激で楽しく継続する(3週間)

 この時期では飽きが出てくるタイミングになってきます。そのため、いつもと違う環境で行ったり、同時に動画を見ながらやってみたり、歌を歌いながらやってみたりと方法や環境を変えて新しい刺激を入れていきましょう。

 この時期でも先ほどの心理テクニックは有効ですので、新たに罰ゲームを設けたりするなどを提案してみましょう。「人に迷惑をかけたくない、人を裏切りたくない、怠け者だと思われたくない」、「将来こんなふうになりたい」「こんなモデルみたいになりたい」といった気持ちをうまく誘導できると良いですね。

結論

 日々の生活に予防エクササイズが定着するまでにはある程度の期間とテクニックが必要です。予防エクササイズを伝える際には、「継続するコツ」も合わせて伝達してあげると職員の方も無理なく続けられるかと思います。是非実践してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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